君が始め、終わらせる夏。

私が初めてTravis Japanに出会ったのは去年の10月23日。あれから10ヶ月近くたった。まだ10ヶ月で、もう10ヶ月。こんなにも好きになったのに私がトラジャと作れた思い出はあまりに少なく、それはむしろ「私とトラジャ」じゃなくて「私」だけの思い出であるようにすら思える。そんな10ヶ月だった。現場はなくなり、トラジャに会えない日ばかりが重なる毎日で、今日、私の夏が終わった。最高の夏だった。

トラジャの歴史を紙の上でしか見たことがない女、初めて過ごした夏の記憶を残さないといけないと思ったので、残すことにします。何もまとまらないままに書くけど、これをいつかの私が読んで、「初めての夏はそうだったね」って笑ってほしいと思う。きっと二回目の夏も、三回目の夏も、私は宮近海斗さんが好きだと思うから。

 

 

宮近海斗さんの何を好きになったのか、何が今好きなのか、一つも言葉にできないくせに「これが、私が彼を好きになった理由だ」と強く強く感じたソロコンでした。正直ジャニーズ事務所そのものに疎い私なので、あのセトリがどれほどに深い意味を持っているのか、文字で読んでいてもそれらを正しく理解することはできない。だから私が知っていることは「今の宮近さん」でしかない。でも今の宮近さんじゃないと好きになれなかったかもしれないと思う。

トラジャのソロコンを全員分みて、思ったことはすべてのソロコンにその人しかできないことがあった、ということ。例えば如恵留くんの手話メドレーとか、松倉くんのストーリーテラーとか。中村さんの「君をひとりじめ」とかもそう。今日、私は最初のオープニング、あの照明の演出を見た瞬間「これは宮近さんにしかできない」って思った。鳥肌が立った。出てきてもないのに。

私が宮近さんに求めてるものって、「絶対」なんだと思う。絶対的センター、絶対的エース。私はもう宮近さんのことを男の子の形をした神様にしか見えなくて、そんな私のエゴだとかわがままを思いっきり形にしてくれた演出だった。ほんとは神様なんかじゃなくてまだ22歳の一人の男の子なのに、彼は神様であること、キングであることを求められてるのをしっかり理解していて、それを正しく私達に与えてくれたと感じた。

「我らこそルール」

「二番じゃ意味ない」

宮近さんが歌うから、こんなにも重く、深く響く。Travis Japanのセンターに立つ人がいうから、こんなにも。私は一体どれだけのものを彼の背中に期待して、どれだけ彼を特別にしてしまっているんだろうと恐ろしく感じるときがあって、でもそれをそのとおりに宮近さんが存在してしまうから、また私は宮近さんを神様にしてしまう。

 

でも宮近海斗は神様じゃない。

緊張すれば声が上ずる。

力が入れば歌詞がわからなくなる。

苦しそうなハイトーン、つらそうに喉を手で抑える仕草。少し悔しそうな笑顔だとか、「お金払ってみてくれてるのにごめんね」とか。あまりに圧倒的なステージだったのに、めちゃくちゃ荒削りのアイドルだった。等身大で、むき出しだった。神様はそんな、質量のある体当たりをしてこないと思う。当たり前に人間だった。必死で精一杯で、今できるすべてで叫んでた。私は、そんな宮近さんを感じて、めちゃくちゃ泣いた。

なんか上手くいえないけれど、どんなに完璧に当たった音程より、今のがむしゃらの宮近さんの声を聞けてよかったと思ったのだ。私には一時間半踊りっぱなしの喋りっぱなしで最後の最後にあれだけのハイトーンを出さなきゃいけないコンサートのやばさは分からない。当たり前だがやったことがないからだ。私にできないことを必死にやろうとする、私より年下の男の子は、間違いなく生きたアイドルだった。悔しさと達成感のないまぜになったあの目を、できるだけ忘れたくないと思った。あの目にこそ、この夏の価値はあったと、そう勝手に思った。勝手に。

 

 

宮近海斗さんを完全に理解することなんてできない。できてたまるかと思う。目隠し・手錠・鎖のフルコンボで場を支配した次の瞬間「無茶振り戦隊コナスンジャーだ!」とか言い出す人のことなんか一生理解できなくて良い。私は今までもこれからも、私が勝手に作り上げた物語の中に宮近さんを投影して、そこで勝手に悦に浸ったり感極まったり、身勝手に宮近海斗という人間を消費していくんだろう。こんなにも宮近さんのことが好きで、全部をあげてしまいたくて、なのに何一つ返せないことがもどかしくて、これからもそれに落ち込むと思う。

でも宮近さんも「これでしか返せない」といった。そんなことないって私は思ったけれど、もしかしたら宮近さんも私に「そんなことない」って言ってくれるのかもしれないと思って、少し嬉しかった。これまた勝手な妄想だけど。

あなたという神様、あなたというアイドルを構成する、何かになれればいいなとおこがましくも思う。ミクロとかマクロとか、そんな単位でいいから、宮近海斗のなにかになりたい。私はあなたのファンでいたい。

「好き、大好きならば」

宮近さんが言ってくれるから、今日も明日も私はあなたのファンでいます。色々よくわかんないこと言ったけど、結局は「宮近さんが好きだ」って、もうそれだけだ、ほんと。それをまた上塗りした一日だった。世界も宇宙も銀河もこえて、次は何で一番宮近さんが好きって言えば良いんだろう。とにかく今日もめちゃくちゃ好き。あなたが生きて、呼吸をして、心臓を動かしてくれるから、私はこの世界も大好き。最高の夏をありがとう、2020年めちゃくちゃ楽しいです。宮近海斗の、Travis Japanの何もかもが大好きだ!そう感じさせてくれてありがとう。以上です!